普通のキュウリは、苗を購入してしまいますが
四葉、いぼなしキュウリは自分で種まきからします。
農家がキュウリを栽培する場合の多くは接ぎ木苗を使用します。最近では、ホームセンターで家庭菜園用に販売もされていたりもしますので、一般の方も触れる機会はあると思います。
台木(根)はカボチャ、穂木(地上部)はキュウリとなります。
写真は左がカボチャ、右がキュウリの発芽直後です。
カボチャにキュウリを挿して、それを培土に挿し木します。
カボチャとキュウリがついて、発根して根が張るまで、
やさしく管理します。
ハウスの方に行きます。
前作が終わり、片づけた状態です。
潅水チューブを設置し、
定植する場所に穴をあけます。
マルチをひきます。
定植です。
普通のキュウリは購入苗。
この苗は、四国の苗屋さんから宅配便で届きます。
到着したら定植します。
定植終了。
しゃがんで立ってを繰り返しますので、筋肉痛です。
定植直後の様子です。
接ぎ木苗が良くわかるのは、子葉が2組あります。
その間が境目になっていて、下がカボチャです。
キュウリの根よりカボチャの方が強いというのと
ブルームレス台木を使用すると、果実の表面にブルーム(白い粉)がつかなくなります。
ハウスの中も樹で茂っていれば、葉からの蒸散などで暑さは和らぎますが、
定植した直後は、空間はがら空き、蒸散も少ないので
気温も上がりやすく、湿度も下がりやすい。
なので、激しく萎れることもありますが、枯れないように管理をします。
少し経つと、根もきちんと張り、体も大きくなります。
地這いだと、作業も大変ですし、受光も非効率です。
その為、誘引紐を垂らしてつります。
この時、低い部分の果実や脇芽はとりのぞきます。
キュウリは、体を大きく(栄養生長)しながら果実をつけて(生殖生長)いきます。同時進行です。
稲の場合は、体を大きくした後に穂を出し収穫します。栄養生長と生殖生長が前半と後半で分かれています。
キュウリは大きく分けると
摘心栽培とつる下げ栽培の大きく2つに分けられます。
摘心栽培は、摘心をしていき、落ち着いたら枝を伸ばす(放任)。
つる下げ栽培は、1株から数本の枝を伸ばし続けます。その時にずっと上に伸ばすことはできないのでつるを下げます。
双方に共通しているのは、体を大きくしながら脇芽と果実がつく場所の節を確保していき果実をとる。
そして、摘心やつるを伸ばすことして、栄養生長と生殖生長のバランスをとることです。
この時、
体が大きくなりすぎ勢いが強すぎると果実がつかなくなります(生理落下・つるボケ)
果実をつけすぎたり、生長の勢いが弱すぎると体が大きくならず節の確保が難しくなり収量が低下します。
当農園は摘心栽培のみです。
摘心栽培のため
脇芽(側枝・子つる・孫つる・・・)が発生したのを
下に垂らすのでなく、ネットや横紐を張ってひっかけます。
必用に応じて葉をとったりもします。
キュウリの雌花です。
雄花もありますが、栽培品種は単為結果性が強くなっていて、受粉しなくても果実は大きくなります。
収穫初期、高温時期は、果形が短めで太めになります。
バっと一気に収穫ではなく、
体を大きくしながら果実をつけますから
常に収穫をします。
キュウリは生長が早いので、毎日収穫をします。
暑い時期は、朝と夕、1日2回収穫することもあります。
栽培終了直前の様子です。
少し、樹もくたびれてきます。
名残惜しさを毎回感じながら、根を抜いて栽培を終わらせます。
根を抜くと水分供給が絶たれ枯れます。
ここから、次作へ向けての準備が始まります。